ひねもすのたりのたり

ぐちったりしたりしたりするかも

許すというわけじゃないけど解かるような気がしてしまった

 厚木市のアパートで白骨化した男の子の遺体が発見された事件のニュースを見て、「死んだ子は私、出て行ったのはうちのお父さん」と思った。

 私は生きててもう40を超えたオバサンだけど子どもの頃があった。物心ついたころは祖母と姉と三人暮らしだった。母親は私が1歳の時に男と出て行ったといわれ、父親はたまに帰ってきて、泊まっていくこともあったけどほとんどいなかった。気が付いたら1年ぐらい帰ってきてなかった。知らない男の人が家に来て、ほんとはお父さん家にいるんでしょ?と聞かれたことがあって、「もともとあんまりいなかったけどずっと帰ってこなくなった」と答えたことがある。後になって思い返してみたらあれは父親にお金を貸した人が、祖母に父親の行方を尋ねても知らないと言われるので子どもに聞いたらほんとのことを答えるんじゃないかと思って聞きに来たんだろうなと思う。結局そのまま何年たっても帰ってこなくて今に至るのですが。

 なんで死んじゃった子が私だと思ったのかというと、まだ父親が完全に家を出る前一時期「今日からお父さんと暮らすんだよ」と祖母の家から姉とともに、お父さんの家というアパートに連れて行かれたのです。

 祖母はリューマチを患っていて、布団から起きるのにも不自由するような状態だったので、年端もいかない子ども二人の面倒をみるのはとても大変だったろうなと思う。それで父親に子どもの面倒はちゃんと自分で見ろって言ったんじゃないのかなと想像しているんだけど、まぁそこのところは本当に小さかったのでわかりません。たぶん4歳くらいだと思う。姉が小学校4年生かな。

 「お父さんの家」のはずなのに夜になっても父親は帰ってこなかった。もともと家事は姉がほとんどできるので食事は困らなかったけど夜眠るときに姉が「怖い…怖い…」と言ってたのはよく覚えている。次の日からは従妹姉妹が泊まりに来てくれて合宿のようで楽しかったけど(夏休みだったのかなぁ…)やっぱり父親は帰ってこず。小さい頃で記憶があいまいなんだけど1週間ほど子どもだけで暮らしたところで伯母(従妹姉妹の母ではない)が引き取りに来てくれてその生活は終わった気がする。父親は最初の一度しか現れなかった。

 あれ、伯母さん達親戚がいなかったら餓死してたかもねと思う。

 前に母親が子供を餓死させた事件があった時は、あれは母親の方に自分を重ねて見てしまって、結婚した相手が悪かったらあれは私だったかも!と思ったんだけど今回は自分は子どもの視点で考えた。死んじゃったけどお父さんのこと恨んでいないと思う。ただすごく悲しくてさみしかったろうなと思います。なんでそう思うのかというと小さい頃は私も「お父さん」が大好きだったからです。怒られて怖いとかそういう記憶もあるけどね。短気な性格で喧嘩で椅子を振りかざして姉(私の姉じゃなく父の姉)を脅してたのを覚えている。今思うとどうしようもないダメな人だけど当時は無邪気にひたすら好きだった。「パパのお嫁さんになる~」とか言ってた気がする。

 しかし大人になり「乳飲み子を捨てて男と出て行った最低な女」と刷り込まれていた母親の事が、もしかしてDVや嫁姑問題で悩んでいたかわいそうな女性かもしれないと考えるようになったりすると父親のことはだんだん好きではなくなってきた。伯母は「弟はどうしているかな?」などと心配したりしているし、姉も父親の事は元気で生きていると考えたがっているけれど、私はもうどこかで野垂れ死にしていればいいさ!と思っている。嫌いだ。育てて欲しかったとは思ってない、むしろよくぞ出て行ってくれたとも思っているけれど、許せない。

 それでも厚木市の事件のことふとわかるような気がした。

 「仕事をしなくちゃ生きていけないけど子どもがいたら仕事ができない」となったら、子どもは置いていくかもねと思って。

 前の大阪の事件の時も、私なら子供を置いて遊び回るなんて考えられない!とは思わなかった。これはそういう親の血をひいているからかな。それとも育ち方がそうだったから仕方ないよね、と思ってしまうんでしょうか。「私ならそんなひどいことはしない!」と大きな声で言えたらいいよね、と思うけど自分に嘘をついても仕方ない。私は自分がメンヘラ傾向にあることを自覚している。結婚したてや出産前後は自分でも訳が分からない行動をするのが止められなかった。追い詰められちゃって精神状態が不安定になると、これをやったらどうなるかってことが冷静に考えられなくなる可能性はあると思う。

 だからって子どもを放置していいと思っているわけではないです。個人を責めるなとも思いません。むしろ責めろ!と思います。

 ただ親の愛は信用できないからなにか他の対策ができるといいねと思います。

 

 書こうと思った時はもっと内容のあることが書けるつもりだったんだけど、書けないものですね。